2026年5月ドルノド地方検診(モンゴル)
2026年6月16日

ドルノドメディカルセンター
2026年5月2日(土)から5月7日(木)までの期間で、モンゴル地方検診活動を実施しました。今回の目的地はドルノド県(県庁所在地はチョイバルサン市)です。こちらはウランバートルから陸路で670kmとかなりの距離です。ドルノド県訪問は前回2014年で、2回めとなります。同じタイミングでウランバートルのモンゴル国立母子保健センター(以下「NCMCH」)で心カテーテル治療第1班が活動を実施しましたが、ここでは地方検診班の活動についてレポートします。
スケジュール
2026年5月2日(土) モンゴルミアット航空にて午後成田発、夜ウランバートル着 ウランバートル泊
2026年5月3日(日) 6:30ホテル出発。自動車3台に分乗して移動。13時にヘンティ県チンギス市に到着しこちらで昼食。14:30にチンギス市を出発し、悪路を抜けて17:30チョイバルサン市に到着。宿泊先であるチョイバルサンホテルにチェックイン後、近くのゲルレストランで手短に夕食を済ませてから検診会場の病院の下見を行う。その後、県知事に表敬訪問し、保健局長から状況の概要を伺う。
2026年5月4日 (月)8:15ホテル出発。ドルノド県の中央病院である「ドルノドメディカルセンター」にて8:30から17:00検診活動。18:00-19:00カンファレンス 19:00で活動終了
2026年5月5日 (火)8:15ホテル出発。8:30から17:00検診活動。18:00-19:00カンファレンス 19:00で活動終了。その後、県副知事と会食
2026年5月6日 (水)朝チョイバルサンを出発。丸一日車中で過ごし、途中で昼食・夕食をとりながら移動を続けて夜22:00ウランバートル到着
2026年5月7日 (木)朝ウランバートル出発。モンゴルミアット航空にてウランバートル発昼過ぎに成田着。空港にて解散
メンバー

2026年5月4日ウランバートルホテル前で

昼食で立ち寄ったチンギス市でチンギスハン像前
リーダー:羽根田紀幸医師(こどもとアレルギーのクリニック副院長・ハートセービングプロジェクト永生理事長)、サブリーダー:矢内俊医師(昭和大学)、メンバー:岡崎三枝子医師(秋田大学)、田部有香医師(東部島根医療福祉センター)、服部苑子医師(秋田大学)、玉井葉奈医師(愛媛大学)、医学生ボランティア2名、大学生ボランティア1名
モンゴルから参加=ソミ医師(モンゴル国立母子保健センター小児循環器科)、現地NPOからオユンナ、フレルボルド(通訳と運転)、ソコ、現地運転手2名
今回の成果
2日間合計の検診数=223名(初日120名、2日目103名、3日目2名)うち問題なしが117名、有疾患とされた患者さんは82名(うち46名はすでに現地病院含むかかりつけ病院にてフォロー中、残り7名=母子センターへ紹介1、国立第3病院で外科手術予定1、現地病院でのフォロー方法を指導した5)。
活動の詳細
(5月3日)モンゴル国内便のフライトは週1の往復しかないため、今回は670kmの長距離にもかかわらず自動車による陸路移動での訪問でした。途中の道はアスファルトが剥がれたまま修復されていない箇所が数十キロにわたっており、首都から目的地であるドルノド県チョイバルサンまで片道で丸1日かかりました。早朝にウランバートルを出発し、途中チンギス市で昼食休憩をとり、夜6時過ぎに現地に到着。ホテルチェックイン後、急いで夕食を済ませ、さっそく検診会場となるドルノド県メディカルセンターを訪れました。建物は最近建て直されたようで外観・内観ともたいへんきれいで、心エコー機も1台ありました。その後、ドルノド県知事・県保健局長を表敬訪問し、そこで今回の病院の呼びかけで60人あまりの患者さんの来院が予定されていることを聞きました。

ドルノドメディカルセンターの院長にご挨拶
(5月4日)朝食後8:15にホテルを出発し検診会場であるドルノドメディカルセンターへ。病院ではすでに60人を優に超える患者さんが待ち構えていました。ドルノドメディカルセンターにあった心エコー機1台と、日本からわたしたちが持参した心エコー機2台の合計3台あったため、ベテランと若手(母子保健センターのソミ先生含め)がペアを組んで3列の検診態勢を、羽根田先生は患者さんの振り分けを、また現地病院の医師の先生には自由に動いていただくことにしました。今回、通訳が1名だけだったため検診後に患者さんの保護者のかたへの説明が遅れがちで、Google翻訳を使っての説明もされました。一方で現地の医師の先生には英語が通じたため英語で検診結果や今後のフォローアップについて直接お話ししました。

すでに病院には大勢の患者さんとご家族が来院されていました





今回訪れたドルノドメディカルセンターにて
この日は18時少し前に検診を終了し、その後19時までカンファレンスを行いました。来院数は120人、有所見者数は53名、うち46名はすでに現地病院でフォロー中、残りの7名中おひとりはすでに首都の国立第3病院での外科手術予定、そのほかの患者さんについて今後のフォローの方法についてじっくりとカンファレンスをしました。終了後ホテル内で夕食を摂り早めに就寝しました。
(5月7日)朝ウランバートルホテルをチェックアウトし、空港へ。ミアットモンゴル航空にてウランバートル→成田空港へ。空港にて解散となりました。
今回の総括
今回は移動だけで丸一日というハードな旅程でしたが、来院された患者さんは一人残らず診察できたことは移動の苦労を帳消しにして有り余る価値がありました。また、現地の先生の困りごとをお聞きし、その解決策を一緒に考える機会を得たこと、若い小児科後期研修医の先生が参加されたことでチーム全体に活気がみなぎり、検診に加えて教育経験を積むことができました。