2024年11月カテーテル治療支援活動
2024年12月15日
11月モンゴル渡航治療活動(カテーテル治療支援班)
11月1日(金曜日)13:00過ぎに成田国際空港のカウンターPに集合したモンゴルカテーテル治療支援第4班6名は15:30モンゴルミアット航空OM502便に搭乗して、一路モンゴルのチンギスハーン空港に向かいました(事務局はこれに先立ち10月30日にモンゴル入りしました)。今回のメンバーは檜垣高史副理事長をチームリーダーに、森谷友造先生(愛媛県立病院)、森雅啓先生(大阪母子医療センター)、大軒健彦先生(宮城県立子こども病院)、西川望先生(滋賀医科大学)、愛媛大学大学院医学部から学生1名という構成でした。その日の夜20:30過ぎにチンギスハーン国際空港に到着、その後ウランバートル市内へ車で向かい、宿泊先のウランバートルホテルにチェックイン後夕食をとり、その日は終了しました。
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チンギスハーン国際空港に到着
翌日の活動1日目はまず、日本の医師による精査を待機していた患者さんの心エコー診断16例を行いました。そのなかには新生児の大血管転移症(TGA)や僧帽弁共狭窄症(MS)などの患者さんもいらっしゃいました。
その後、4件の治療カテーテル施術を実施。動脈管開存症3例と大動脈弁共作症1例でした。今回の治療対象となった中には今年の5月の地方検診で病気が発見され、早い治療が必要と診断されたお子さんもいらっしゃいました。大軒先生はご自分の病院にある血管造影装置が国立母子保健センターで使用されているものと同じ機種だったこともあり、モンゴルの先生方に使用方法の指導をされていました。
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心カテーテルはモンゴルの医師へ指導しながら行われるため、1件あたり平均2時間と通常よりも時間がかかり、この日のカテーテルが終了したのは夜11時過ぎでした。その後いったん夕食をとりその後病院に戻って2時間ほどカンファレンスを行いました。こうして初日は真夜中過ぎに活動終了となりました。
2日目はカテ7件を実施しました。
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シビアな症例が続きました
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今回初顔合わせとは思えない連携でした
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8年ぶりに参加の西川望先生(右)
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無事にカテが終わり安堵する親族の方々
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患者さんの親御さんへ説明
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疲労と同時に安堵
内訳は治療カテ4 例、診断カテ2例、中止(風邪のため)1例でした。動脈管開存症(PDA)、重度の肺動脈弁狭窄症(PS)、 大動脈弁狭窄症(CoA)などです。残念ながら当日になって風邪発症のためカテーテル治療を受けることができず、次回へ延期という方が1名いらっしゃいました。この日は初日よりもさらに重症の患者さんばかりだったため時間もかかり、終了はやはり11時過ぎとなりました。
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治療が終わった患者さんとの記念写真
この回の合計としては心エコー診断16、カテ件数10、 うち治療カテ8、診断カテ2 でした。シビアな症例ばかりではありましたが、今回初めてここで一緒になる日本から参加の先生方は初めてとは思えないような連携をとり、完成されたチームとして機能していました。今後の課題としてはモンゴル側のカテーテルを担当する医師による基本動作のマスター、麻酔医を含めてカテに加わる全員による事前ミーティングを通じたチームづくりというところを目標として掲げていきます。
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今回治療を受けた患者さん、そのご家族と共
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今回の日本モンゴル両国の医療チーム集合