2025年5月バヤンウルギー地方検診活動
2025年6月17日
7年ぶりの訪問
ハートセービングプロジェクトがモンゴルでの地方検診活動を始めたのは2003年。以来毎年、年に1〜3ヶ所を回って2015年までに全県を回り終えました。バヤンウルギー県には2013年、2018年に訪問しており、今回で3回めです。バヤンウルギー県はモンゴルの西の端にあり、中国、ロシアと国境を接していて、アルタイ山脈の反対側にはカザフスタンがあります。首都ウランバートルからは陸路で1600kmあまり、車で向かうと18時間あまりかかるところですが、今回も前回同様にモンゴルの国内線飛行機を利用して空路(1時間半)で向かいました。

2025年4月30日早朝チンギスハーン空港にて。前列一番左がモンゴル国立母子保健センターのベフバット医師。後列中央 羽根田紀幸永世理事長

ウランバートルから出発にあたりお見送りの人々と

1時間半のフライトののちウルギー空港に到着

到着後空港の外にて
旅程は、飛行機が週に2便ということもあり、バヤンウルギー入りが水曜日、バヤンウルギーからウランバートルへの戻りが土曜日で、現地での活動時間をはその間2日半とることができました。そのため現地での問診・検診、同行のベフバット先生への指導や現地病院スタッフとのカンファレンスと引き継ぎを丁寧に行うことができ、たいへん充実した内容となりました。
参加メンバー=日本から医師4名、看護師1名(羽根田紀幸永世理事長、矢内俊先生、小野頼母先生、田部有香先生、小枝紗知子ナース)。モンゴルから合流がモンゴル国立母子保健センターからベフバット医師、現地NPOから4名(オユンナー、ウルカ、ガンバ、ハリウナー)、バヤンウルギー県議秘書1名、運転手2名の合計13名
バヤンウルギー県に住んでいるのはおもにカザフ族のひとびとで、言語はこの地方独自で、宗教はイスラム教の地域です。今回は県立中央病院の医師のかたがたがモンゴル語から現地語への通訳をしてくださいました。
今回の成果
3日間合計の検診数=286名(初日95名、2日目107名、3日目84名)
うち母子センターへ紹介が14名、現地病院でフォローが72名
活動の詳細

バヤンウルギー県立病院の院長(中央の白衣の男性)にご挨拶
モンゴル到着の翌日の早朝5時にホテルを出発し、国内線飛行場に向かいました。1時間半のフライトののちバヤンウルギーに到着。そのまままっすぐバヤンウルギー県立中央病院へ。10時に到着後、院長にご挨拶をし、昼食を済ませ、午後から検診活動開始となりました。
日本から持参の心エコー機2台と現地病院の心エコー機(成人用)1台を使って日本人医師3名が3列で構成。ベフバット先生は羽根田先生とともに問診を行い、心エコーで所見が見られた際にはエコー診断に参加するという形式で行いました。また廊下では現地NPOが受付を設けて問診票を作成しました。

大勢の患者さんがたが来院しました

現地NPOスタッフが受付を担当

大きめの部屋を借りて仮設の診察室
初日は検診95名、NICUでの診察の依頼があり、3名の患者さんを診察しました。

地方検診に多数参加の矢内先生

心エコー検診は3チームが同時に実施

小野先生(手前)と羽根田先生(その奥)

NICUでの診察
2日目は午前・午後合わせて検診107名、夕方16:30から約1時間、初日と2日目のカンファレンスを行いました。その後、ロシアとの国境まで足を伸ばし、国境警備隊の方々と夕食を共にしました。

バヤンウルギーの国境警備隊の方々を訪問
3日目は9時から14時まで検診を実施。、84名を検診しました。

診断をする田部先生(手前)とベフバット先生(右下奥)

心エコー診断を受けているお子さん

診察の終わりに参加メンバーみんなで

今回の訪問先の病院の先生方を交えてさまざまなトピックで情報交換しながら会食

中央アジアの影響が濃いウルギー料理

ウルギーの夜が更けていきました

翌朝空港を出発

また来ます!
その後、県立中央病院の循環器科長と昼食をとり、昼食後に最終日のカンファレンスを行いました。その後、副院長、病院の職員の方々とともに夕食をとりました。カザフの人々のもてなしはたいへん熱いものでした。また総じて食事の時間が長めのようでした。
翌朝ホテルで朝食をとってから飛行場へ向かい、9:20ウルギー発12:20にウランバートルへ戻りました。
参加されたみなさま、協力いただいたみなさま、この場をお借りして感謝の言葉を伝えたいと思います。ありがとうございました。